昨晩はバンコクで公私ともにお世話になっている
在タイ歴の長い知人にお鮨をご馳走になりました。
鮨みさきさんから12月に暖簾分けしたばかりの鮨みさき伸。
暖簾をくぐると10席のカウンターに6人グループの日泰接待組。
そして日泰カップル。
と私たち。
お鮨屋さんで好きなのは
厨房とカウンターの狭間の見えない壁。
そこにはこちら側とあちら側を隔てる凪のようなものが存在し
同じ空間にいながら両サイドの温度、張り、彩度の違いは明らかで
大将、板前さんの立つ舞台と
お客さんが楽しむ溜席と
二つの世界が隣り合っている。
大将の長崎さんはバンコクにいらしてまだ2年目。
みさきさんで修行し、独立となったよう。
一流の大将になるまでの道のりは長いとはいえ
日本にいるとその道も険しく、遥かに長く。
25歳でバンコクに、そして27歳で暖簾分け。
死ぬ気でやれば1年で一人前になれる。
笑顔の裏の、
そう言い放った瞬間の彼の若さと野望、
自身の逃げ道をいくつも自ら閉ざしてきたんだなという気迫に
あちら側の空気感を創り出している正体が垣間見えて。
ちょっと無理そうな夢を躊躇うことなく口にして
そうして自分にプレッシャーを掛けて背水の陣を敷き
自分を追い立て、人を巻き込み、自分の信じる未来を実現する人。
そしてきっとそんな彼の夢を応援し、才能を信じて支え、
ここまで送り出した沢山の人たちがいたということも含めて
未来を魅せる大将。
31st Jan Thursday
Maria
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